2012年4月20日金曜日

弱者も盛者になれるマーケティングを目指します。

アナログで、リアルな店舗小売ビジネスが典型ですが、概ね経営に苦労されているようです。個々のビジネスによって事情も要因も違うと思いますが、もし、「苦戦している要因の中で、共通する本質的な問題点を一つだけあげてください?」
このように質問されたら、あなたの答えは?

もちろん、同じ質問を自らにしてみました。この答えを導き出すのに、頭をよぎったのは、二つのことです。一つは、マネジメントの父、ピーター・ドラッカー氏の「事業の定義」(The Theory of the Business)と電通さんが唱えている「A I S A S」です。

「事業の定義」と言う論文は、1995年出版されました「未来への決断」(ダイヤモンド社)の第1部マネジメント 第1章に掲載されています。当然、この著書の最重要論文と位置づけられています。
この時点で、既に、GM、IBMなどの本質的な問題点を明確に指摘しています。

「事業の定義」などとあらたまって、何なのと思うでしょう。当方も、最初、この章を目にした時、素朴にそう思いましたから。ドラッカー氏の事業の定義を要約して、正確につたえる自信はありませんので、長くなりますが、ズバリ引用させていただきます。

「事業の定義の三要素
事業の定義は三つの部分からなる。
第一は、組織をとりまく環境についての前提である。社会とその構造、市場と顧客、そして技術の動向についての前提である。
第二は、組織の使命についての前提である。
(中略)
第三は、組織の使命を達成するために必要な中核的な卓越性についての前提である。
(中略)
しかし、ほとんどの場合、明瞭かつ一貫性のある有効な事業の定義にたどりつくには、長い時間をかけた作業と思考と実験を必要とする。しかし、組織が成功をおさめるためには、必ずこの事業の定義を行なわなければならない。」

こんな堅苦しい引用文を読まされたって、よい迷惑だってお思いでしょうが、もう少し我慢してお付き合いください。あのマネジメントの父であるドラッカー氏が「組織が成功をおさめるためには、必ずこの事業の定義を行なわなければならない。」と言っています。

当然、事業の定義をしたからといって、成功できるというほど単純ではありません。しかし、組織が成功をおさめるためには、必ずこの事業の定義を行なわなければならないと言うのです。

多分、こんな小理屈をひねり回さなくたって、成功している組織はあるではないかとおっしゃりたい向きもあるでしょう。

それは、恐らく「その組織が、活動して行く中で、思考し、行動してきたことが、期せずして事業の定義に自ずと合致していた。」と言うことなのでしょう。

ドラッカー氏は、その事業の定義が、有効に働いて組織が成功をおさめるには、さらに四つの条件を満たさなければならないとしています。
この四つの条件へ行く前に、事業の定義について、もう少し考えておきたいと思います。

事業の定義と言っても、まだ、自分の問題として、自ら筆を執って、自分の携わっているビジネスを、ドラッカー理論に基づいて定義して見ようと思いましたか。実際にやってみましたか。

最初にこの理論を目にした時、しばらく自分のこととして考えなかったのです。今考えても情けないのですが、事業の定義という訳に影響を受けたように思います。
当時、一サラリーマンで、事業主でもなく、社長でもない。最初、自分の問題として、この理論を読みませんでした。
しかし、読み進んで行くうちに、これは、事業主、事業家、社長のためだけの理論ではなくもっと幅広く、ビジネスに主体的に取り組もうとするビジネス関係者が等しく思考しなければならないことに気づかされました。事業の定義は、あくまでも日本語の翻訳語です。ドラッカー氏はもともとなんと表現しているのか知りたくなりました。
この原書は、MANAGING IN A TIME OF GREAT CHANGE です。
事業の定義のもともとの表現は、The Theory of the Businessです。
事業とビジネスでは、日本人でも語感に違いのあるのは感じられます。

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