2012年6月17日日曜日

CRMは、うまくいっていますか?(その4)


(第17話)『成果を上げるには、成果本位に思考すること』

CRMは、お客様と組織のよい関係を創造して、発展させつづけることです。何のためにと言えば、本音、その組織が、利益を上げたいからです。
 でも、そのためには、お客様が、その組織の活動を高く評価して、顧客が心から満足して、初めて、継続的な購買行動が促されます。

ここで、よく考えて置かなければならないことがあります。「顧客とのよい関係性」と「顧客の購買行動」とは、当然、強い繋がりがあります。しかし、「顧客とのよい関係性」で、自動的にその組織で、購買がされると言うほど単純ではありません。

「よい関係性」では、一方的な売らんかな姿勢は、当然、嫌われます。かといって、成果について強いマインドなくして、「購買行動」を引き出すことは出来ません。

ドラッカー氏は、「成果を上げる最良の方法は、成果本位に思考することだ。」と説いています。「よい関係性」は、経営にとって、必要条件であっても、十分条件ではありません。

CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)の意味をもう一度確認してみましょう。
「お客様とのよい関係をつくる」+「仮説・プラン・ドゥー・チェックによって成果をあげること」です。前半の「お客様とのよい関係性」にだけ目を奪われていると、成果が上がらないこととなりがちです。

(「ロゴQ」は、A・Tコミュニケーションズ株式会社の登録商標です。)


2012年6月10日日曜日

CRMは、うまくいっていますか?(その3)

(第16話)『なにごとも納得がいくことが大事です。』

「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント」の当方の定義は、「お客様とのよい関係つくる」+「仮説・プラン・ドゥー・チェックによって、成果をあげること」ということになります。

真の成果とは、「顧客満足・従業員満足・関係する組織の利益」であります。

「カスタマー・リレーションシップ・マーケティング」であれば、「お客様とのよい関係をつくる」+「マーケットの声を聞いてよい商いをすること」です。

 いずれにしても、CRMの意味することの自分自身のイメージができることが重要だと考えています。一番は、本人が『納得』できるかということです。

 経営書の定義の丸暗記では、実践の場では応用が利きません。この『納得』というのは、何事においても重要です。

 たとえば、組織のメンバーに『事業の定義』を周知徹底するにしても、メンバーが、その『事業の定義』を真に、理解し、『納得』のできるように説明し、周知徹底することが大事です。

 顧客満足は、組織が提供できるものではなく、お客様がその組織の活動を高く評価し、真に『納得』出来た時に、実現するものだと思います。

 人は、『納得』した時しか、その気にならないように思います。

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2012年6月6日水曜日

CRMはうまくいっていますか?(その2)


CRMは、通常、カスタマー・リレーションシップ・マネージメントの略語とされています。しかし、なかには、カスタマー・リレーションシップ・マーケティングと考える人もいます。
(「なぜ、CRMは店舗の売上アップにつながらないのか?」齋藤孝太著 B&Tブックス 日刊工業新聞社 P.30)
ずいぶんストレートなタイトルの著書ですが、なかなか示唆に富んでいますから、興味ある方には、お薦めです。
ところで、あなたが、仮に実践の場にいる人で、面と向かって「マネージメント」って何?「マーケティング」って何?とあらためて質問されると、ぐっと詰まりませんか?ずいぶん以前の話ですが、当方がそんな思いをしました。
確かに、実践にいる人が、経営書に書かれている定義を丸暗記しても役に立つこともあまりないかも知れません。
 マーケティングと言うことばがわが国に入ってきた頃、今のパナソニックの創業者の松下幸之助氏が新幹線で移動中に、社員にマーケティングについて説明を求めたと言います。社員の詳しい説明を受けた後に、幸之助氏は一言「マーケティングとは、よう儲けなさいということですね。」とおっしゃった。
伝聞の話で、正確ではないのですが、いかにも当時、幸之助氏に抱いていたイメージにフィットして強いインパクトを受けました。

その顰に倣って、当方の「マーケティング」と「マネージメント」の理解を付記しておきます。

「マーケティング」-「マーケットの声をきいて、よい商いをすること」

「マネージメント」-「仮説・プラン・ドゥー・チェックによって、成果をあげること」

 「仮説」は、ドラッカー氏のことばからいただきました。

『事業の定義は石板に刻まれた碑文ではない。それは仮説である。(It is a hypothesis.)それは常に変化するもの、すなわち社会、市 場、顧客、技術に関する仮説である。』

考えてみれば、「プラン・ドゥー・チェック」の「プラン」の前には、必ず、「仮説」のステージがあります。これが、的確であってこその「プラン・ドゥー・チェック」です。

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CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)はうまくいっていますか?


もともと、商いでは、お客様との関係性を大事にするのは、別に取り立てていうことでなく、当然のことです。ただ、つい40~50年前までは、専ら、お客様台帳と人の力によってそれを実現していました。
その後、インフォメーション・テクノロジーの飛躍的な発展によって、顧客情報のシステムを商いの道具として活用できるようになりました。
そうなると、いつの間にか多くの組織が、よいビジネスをするために、競合に勝つために如何に顧客情報システムを活用するかに注意が傾いてしまい、本来の「お客様との関係性を大事にする」という心の基本が薄れてしまいがちです。
長年、店頭小売の現場にいた人間の経験ですが、こんな基本的なことでも、重点順位の判断を間違えやすいのです。ついつい、システム先行、システム重視になりやすいのです。仕事を進めていくうちに、その方が格好がよかったり、心地よかったりするからかもしれません。
そんな、心の誘惑にまず勝たなければ、最初から、過剰なシステム投資をしてしまう危険性があります。
ITの世界は、常にコストダウン傾向が継続しています。早い時期のシステム投資が、結果、重い鈍重な情報システムを背負い込む危険性があります。

CRMは、お客様と組織のよき関係性を創造、発展させることが第一優先です。システムは、道具です。従って、その組織が使いこなせて、成果をあげることのできる道具でよいのです。

確かに、CRMにとって、顧客情報は、重要です。しかし、そのシステム化のレベルは、その組織の実力に応じたもので実施した方がよい結果を得られます。
ですから、必ずしも、顧客情報システムとして、例えば、高度にシステム化された「ポイントアップカード」の仕組みが必須であると考える必要はないわけです。購買時に、印を押すような「スタンプカード」の方がふさわしい組織もあるはずです。
その組織が、お客様とのよい関係を創造、発展させていくために、よいサービスを提供してゆくために、顧客情報が必要なわけです。

CRMを成功させるために必須なのは、お客様とのよきコミュニケーションを実現することです。従来の方法は、新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、などのマスメディア、ダイレクトメール、電話と言ったパーソナルメディアの活用でした。次に登場してきたのが、パーソナルコンピューター、ケータイ、スマートフォン、タブレットPCを活用する検索型の広告やウエッブサイト、モバイルサイト、メルマガなどです。そして、第三の波として、ソーシャル・ネットワーキング・サービスが登場してきています。
使えるメディアは、まさに百花繚乱です。
こうなると、組織のコミュニケーション能力を問われることになっています。

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2012年5月25日金曜日

「A I S A S」の「A I」は、「A I D M A」時代の「A I」とどのように変わったか?


「A I D M A」(アイドマ)は、1920年代に、米国の販売・広告の実務書で、ローランド・ホールが広告宣伝に対する消費者心理のプロセスとして、提唱したものです。
 90年も前のはなしです。当然、今よりはるかに情報の少ない時代でした。広告宣伝の情報発信力が際立っていた時代だと容易に想像できます。

その時代に於いては、広告宣伝が、如何に、消費者の「注意」(A-Attention) を引き付け、「興味」(I-Interest)を喚起するかが、主たるテーマでした。

しかし、インターネットの普及にしたがい、消費行動の変化が起きてきます。それを端的に表現したのが「A Ⅰ S A S」です。しかし、同じ「A I」でも、アイドマ時代の「A I」とは、背景に相当な違いがあります。
今日これだけ情報が溢れている時代、消費者は、広告宣伝によってだけ、「注意」を引き付けられたり、「興味」を促されたりするのではありません。新聞や雑誌の記事であったり、ソーシアル・ネットワーキング・サービスの友人情報であったり、様々です。
もっといえば、消費者のライフステージなどで起きてくる消費のモチベーションが基本にあって生じてくる「興味」はパワフルであります。
そして、即、Search(情報収集)へ進むわけです。

この時、情報収集の対象として想起されるかどうかが大事です。その消費者の心に占める割合を常に高めておくことが重要です。
それには、常日頃からコミュニケーションの質と頻度を高めておくことが要請されます。
よく言われるように、マインドシェアを高めることなしに、購買を促進することが難しくなってきています。

 そのような背景もあって、顧客と組織との関係性を重視する、カスタマー・リレーションシップ・マネージメント(CRM)が登場してきます。

お客様との関係性を大事にするのは、別に今に始まったことではありません。ただ、やはりインフォメーション・テクノロジーの進展で、このフィールドにおける新しい技術的な道具を手にすることが出来ました。

そして、「ワン・ツー・ワンマーケティング」「パーソナルマーケティング」「フリークエント・ショッパーズ・プログラム(FSP)」「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント(CRM)」など、続々と登場してきます。

(「ロゴQ」は、A・Tコミュニケーションズ株式会社の登録商標です)

2012年5月20日日曜日

今日、組織は基本的にオープンであることを求められています!


「A I S A S」のふたつのS、Search(情報収集)とShare(情報共有)は、単に消費行動の新しいモデル以上に社会全体にインパクトを与えています。
言って見れば、まさに、「アラブの春」もこの二つのSに起因しているといえます。

ということは、組織は、基本的に隠し事が出来ない環境になっているということです。
ドラッカー氏の言う「事業の定義」で、自らの組織の“What to Do”を常に確認しつつ,真摯に行動するということです。

そんなきれいごとで、組織の現実的な運営ができるか?という声が聞こえてきそうです。
でも、本質的なことを述べているのです。

その覚悟がないと、「ブログ炎上」などということに、必要以上に神経過敏になって、新しいコミュニケーションの仕組みを前にして、その組織がいつまでもヘジテイトしていて、いつの間にか、市場とも顧客とも上手にコミュニケーションをとることの出来ない組織になってしまうリスクの方が大きいと言えそうです。

当然、何をやるにしても、リスクはあります。しかし、そのリスクを克服できる力量があれば、リスクを限りなく軽減することはできるわけです。

昔から「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」と言います。

2012年5月19日土曜日

「A I D M A」から「A I S A S」へ!




インフォメーション・テクノロジーの進展は、消費行動にどのような影響を与えたのでしょうか?当方のようなゲンバ人間にあまり難しいことを言われても困るわけです。

その点、電通の唱える「A I D M A」から「A I S A S」へは、簡潔で、わかりやすい。ご案内のように、「A I D M A」は、1920年頃米国で、ローランド・ホールが提唱したとされています。その当時の消費行動のプロセスを説明するモデルです。

「A」-Attention  (認知)
「I」-Interrest   (関心)
「D」-Desire    (欲求)
「M」-Memory  (記憶)
「A」-Action    (購入)

インターネットの普及に従って、消費行動が変化してきたと、2004年から電通は、新しい消費行動モデルとして「A I S A S」を提唱しています。
そして、2005年には、広告領域(35類)で、商標登録まで取得しています。

『インターネットが普及し、誰でも容易に情報に触れることのできる現代においては、商品・サービスや広告に気づいたあと、気になることを消費者自ら掘り下げて調べたり、仕入れた情報を発信して他の人々と共有したりする「能動的な情報接触」が極めて盛んになってきている。つまり、企業(送り手)から消費者(受け手)に情報が伝わる流れ以外に消費者自身によるSearch(情報収集)とShare(情報共有)という2つの特徴的な行動が購入を決定する要因になってきているのである。』(クロスイッチ 電通クロスメディア開発プロジェクトチーム著 ダイアモンド社)

「A」-Attention  (認知)
「I」-Interest    (関心)
「S」-Search   (情報収集)
「A」-Action    (購入)
「S」-Share    (情報共有)

提唱されて、8年以上になるので、「A I S A S」を耳にした人は少なくないと思います。しかし「A I D M A」から「A I S A S」の劇的ともいえる構造変化の本質的な理解がされているかと言えば、かなり怪しくなってきます。

今日、消費者が、「関心」を持って、購入するかどうかと思ったとき、まず、やることは、Search(情報収集)です。
その時重要なのは、消費者が、Searchする時、情報源として、想起されるのか、言い換えれば、情報源としてあてにされているのかということです。
そして、実際に、Searchされたときに、期待された以上の情報を提供できることが極めて重要です。下手をすれば、失望を増幅してしまいます。

それにしては、お茶を濁す程度のホームページが多数散見されます。むしろ、イメージの低下を招いてしまいます。