2012年6月6日水曜日

CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)はうまくいっていますか?


もともと、商いでは、お客様との関係性を大事にするのは、別に取り立てていうことでなく、当然のことです。ただ、つい40~50年前までは、専ら、お客様台帳と人の力によってそれを実現していました。
その後、インフォメーション・テクノロジーの飛躍的な発展によって、顧客情報のシステムを商いの道具として活用できるようになりました。
そうなると、いつの間にか多くの組織が、よいビジネスをするために、競合に勝つために如何に顧客情報システムを活用するかに注意が傾いてしまい、本来の「お客様との関係性を大事にする」という心の基本が薄れてしまいがちです。
長年、店頭小売の現場にいた人間の経験ですが、こんな基本的なことでも、重点順位の判断を間違えやすいのです。ついつい、システム先行、システム重視になりやすいのです。仕事を進めていくうちに、その方が格好がよかったり、心地よかったりするからかもしれません。
そんな、心の誘惑にまず勝たなければ、最初から、過剰なシステム投資をしてしまう危険性があります。
ITの世界は、常にコストダウン傾向が継続しています。早い時期のシステム投資が、結果、重い鈍重な情報システムを背負い込む危険性があります。

CRMは、お客様と組織のよき関係性を創造、発展させることが第一優先です。システムは、道具です。従って、その組織が使いこなせて、成果をあげることのできる道具でよいのです。

確かに、CRMにとって、顧客情報は、重要です。しかし、そのシステム化のレベルは、その組織の実力に応じたもので実施した方がよい結果を得られます。
ですから、必ずしも、顧客情報システムとして、例えば、高度にシステム化された「ポイントアップカード」の仕組みが必須であると考える必要はないわけです。購買時に、印を押すような「スタンプカード」の方がふさわしい組織もあるはずです。
その組織が、お客様とのよい関係を創造、発展させていくために、よいサービスを提供してゆくために、顧客情報が必要なわけです。

CRMを成功させるために必須なのは、お客様とのよきコミュニケーションを実現することです。従来の方法は、新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、などのマスメディア、ダイレクトメール、電話と言ったパーソナルメディアの活用でした。次に登場してきたのが、パーソナルコンピューター、ケータイ、スマートフォン、タブレットPCを活用する検索型の広告やウエッブサイト、モバイルサイト、メルマガなどです。そして、第三の波として、ソーシャル・ネットワーキング・サービスが登場してきています。
使えるメディアは、まさに百花繚乱です。
こうなると、組織のコミュニケーション能力を問われることになっています。

(「ロゴQ」は、A・Tコミュニケーションズ株式会社の登録商標です。)

0 件のコメント:

コメントを投稿