2010年9月26日日曜日

タイム・トライアルの意味。

「キャスト ラビ」(テーマ「迷」難易度5)と「キャスト メダル」(テーマ「伝」難易度2)は、パズルアイディアとしては、共に迷路型です。
「ラビ」は、難易度5ですが、1997年の発売当時のランク付けのままですから、最近の難易度ランクと一致しないのかもしれません。
表面の迷路と裏面の迷路を大きなC環の切り口にある上下二つの突起をうまく通して、C環を円盤から取り出すのが課題です。
例によって、キャストパズルは、よく観察することです。
観察していれば、迷路の円盤のC環を抜き出す場所は、容易に想定できます。あとは、逆に迷路を遡っていけば、解は見えてきます。
「ラビ」解くのに、1分9秒。元に戻すのに、41秒。でした。





「キャスト メダル」は、2009年の2月の発売で、難易度2です。パッケージの解説によると、「・・・流れる川と泳ぐサケが彫り込まれている。あなたは、そのサケがくわえている指輪を回収できるだろうか?・・・」このストーリーを頭の中で、ヴィジュアル化しながらパズルに取り組むと一段と楽しくなる。

指輪であるC環を指に挟んで、川を上り、くだりしているうちに、「解」へたどり着けます。その点、難易度2は、妥当なところです。
キャストパズルを単に、解けるか、戻せるかという結果だけを問題にしていれば、パズルとしては、これで、御用済みということになってしまいます。
これでは、少なくとも、「キャスト メダル」のパズルの面白さの二分の一程度しか遊んでいないように思います。たかがパズルそれでいいんだという人には、申し上げることはないのですが、もったいない話です。
キャストパズルの多くは、例えば、「ヴォルテックス」「チェーン」「カルテット」「エクア」などに代表されますが、パーツの組み合わせの角度など、最適ポジションがピンポイントに設定されています。
ここに、キャストパズル作家のアイディアとハナヤマの匠の技が光っています。
キャストパズルは、とにかく、行動することがいかに大事かを教えてくれます。とにかく、動かしているうちに、偶然、ピンポイントにヒットして、解に到達出来ます。
ただ、パズルを解けるか、否かを問題にしているなら、これで、課題達成となりますが、タイムトライアルを目指している者にとっては、これでは不十分です。
絶妙のピンポイントを明確に把握し、すばやく実現できなければ用をなしません。
ソルバーが、スピードを追求していくことが、期せずして、パズル作家の作意とハナヤマの技術の卓越性を実感することになります。
「キャスト メダル」を解くのに2分20秒、元に戻すのに、2分46秒でした。
ハナヤマのパズルの難易度とパズルのタイムトライアルの難易度とは、別物です。

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